☆F1 SPECIALSシリーズ完成品について
F1 SPECIALSはロムファクトリー製作によるハンドメイド完成品です。同じロムファクトリー完成品の「Flat Out」が現行のF1マシンを製作するのに対し過去の思い出に残る名車をシリーズで製作しています。
ある程度まとまった数量を製作することによって非常に高いコストパフォーマンスを実現しています。
完成品はすべてクリアーコートの上ポリッシュが行われています。一般的な量産品のミニカーの場合、スジ彫りをまたぐデカールであってもスジ彫りでデカールに切れ目を入れていません。つまりデカールがスジ彫りをまたいだ状態になってしまっています。しかし、ロムファクトリー製作によるF1 SPECIALSシリーズはロープライスながらスジ彫り部分でデカールに切れ目を入れて溝にデカールを落とし込んでいます。また、ディスプレイケースも高級感のあるアクリルケースを使用しています。
エンジンストールから7位チェッカー。亡き母とともに駆け抜けた中嶋の88年日本グランプリ
フル参戦2年目を迎えた中嶋 悟、前年のチャンピオンのピケに対してもセナの時ほど大きな差を付けられず成長の跡が見られたシーズンでした。
そして迎えた日本グランプリ、予選では、エースドライバーで3度のワールドチャンピオンを獲得したチームメイト、ピケに一歩も譲らず、全くの同タイム、1000分の1秒まで同タイムで予選6位を獲得しました。ルールにより先にタイムを出したピケが5位になっていますが、ピケと同タイムというのはちょっとスゴイことです。しかも予選1日目に母親が亡くなっていたという不幸にもめげず自己最高位の予選結果を出した中嶋は本当のプロですね。
そして迎えた決勝、3列目からのスタートと言うことで好結果が期待されましたが、なんと、ポールのセナとシンクロするかのようにスタートで痛恨のエンジンストール! しかし、鈴鹿のストレートはゆるい下り坂だったため押しがけの要領で奇跡的にエンジンを再始動させスタートさせることが出来ました。ほとんど最後尾に落ちていましたがそこからの追い上げはすばらしいものでした。時折雨がパラつくなか前車を次々と抜き去り最終的に入賞まであと一歩の7位でゴールしました。ポイントル獲得はなりませんでしたが、今の時代だったら10位までが入賞で7位は十分評価される成績です。ほとんど最後尾から追い上げての7位、中嶋のベストレースのひとつにあげてもいいレースだったと思います。
レース後中嶋は「母親がどこかから見ていてくれたんだと思う。もしかしたら後ろから押してくれたのかもしれないね」と語っていました。