■1970年代前半の耐久レース世界選手権に参戦したフェラーリ312PB。オープンボディのプロトタイプレーシングマシンが1/43スケールシリーズのラインナップに加わります。
1971年にデビューした312PBは、迎えた72年シーズン、前年モデルから改良が加えられ、エンジン出力の向上・ギアボックスの分割化・シャシー強化・燃料タンクの分割化・タイヤのロープロファイル化によりカウルの形状変更が行なわれました。さらに同シーズンはチーム体制の強化を図り、出場しなかったサルテサーキット24時間レースを除くすべての出場レースで優勝するという快挙を成し遂げました。
■キットはは72年の耐久レースと73年のサルテサーキット24時間出場車をモデル化。垂直に切り落とされたかのようなフロントフェンダーからわずかに膨らみリアウイング、そしてボディエンドに流れるスクエアでクラシカルかつ流麗なスタイルを再現。1/43というスケールの中にも微妙な面構成を盛り込みました。73年モデルではノーズセクションのドライビングランプやリアフェンダーなど、ディテールの違いを楽しめます。またこの当時のレーシングマシンで散見するファブリック地のシートは布目をイメージしたパターンのデカールを同梱しました。
K430●Ver.A :
1972 Rd.7 Targa Florio #3 A.Merzario / S.Munari
Rd.5 Monza #1 J.Ickx / C.Regazzoni #2 R.Peterson / T.Schenken #3 B.Redman / A.Merzario
Rd.6 Spa #1 J.Ickx / C.Regazzoni #2 R.Peterson / T.Schenken #3 B.Redman / A.Merzario
Rd.8 Nurburgring #1 J.Ickx / C.Regazzoni #2 B.Redman / A.Merzario #3 R.Peterson / T.Schenken
Rd.10 Austria 1000 km #1 J.Ickx / B.Redman #2 R.Peterson / T.Schenken #3 C.Pace / H.Marko #4 A.Merzario / S.Munari
72年の耐久レースでは常勝を極め、第5戦モンツァ1000kmではJ.イクス/C.レガツォーニの#1が優勝、R.ピーターソン/T.シェンケンの#2がポールポジションから3位に入賞しました。
続く6戦スパ1000kmではB.レッドマン/A.メルツァリオの#3とJ.イクス/C.レガツォーニの#1(PP)の1-2フィニッシュ、第8戦ニュルブルクリンク1000kmでもR.ペテルソン/T.シェンケンの#3がポール・トゥ・フィニッシュ、A.メルツァリオ/B.レッドマンの#2が2位と、こちらも1-2で勝利を収めました。
そして第10戦オーストリア1000kmでは出場したJ.イクス/B.レッドマンの#1、C.パーチェ/H.マルコの#3、R.ペテルソン/T.シェンケンの#2、A.メルツァリオ/S.ムナーリの#4の4台すべてが1位から4位までを独占しました。
また1台のみで出走した第7戦タルガフローリオでもA.メルツァリオ/S.ムナーリのコンビがポール・トゥ・フィニッシュで勝利を飾っています。
モデルではタルガフローリオ特有のボディサイドに膨らんだスペアタイヤカバーのディテールも再現。モンツァをはじめ、ドラッグレスセッティングの低い位置にマウントされたリアウイングが特徴です。