【 MAZDA 787B について 】
2018年4月現在、ル・マン24時間レースにおける日本メーカー車唯一の、そしてロータリーエンジン唯一の総合優勝車としてその名を残すマシン、それがMAZDA 787Bです。この優勝は、マツダとロータリーエンジンの長い歴史の中でもひときわ輝くハイライトとなった出来事といえるでしょう。マツダのロータリーエンジンとの関わりは、1960年代 まで遡ります。当時西ドイツの自動車・オートバイメーカーであったNSUが世界初のロータリーエンジン自動車を販売しており、日本自動車メーカーの中で後発であった東洋工業(後のマツダ)はNSUと技術提携の契約を結び、社運を賭けてロータリーエンジン車の開発に取り組むことになりました。そして1967年、最初のマツダ製ロータリー搭載市販車、コスモスポーツが発売になります。オイルショック後、NSUとその提携企業がロータリーから撤退しても、マツダは唯一その後もロータリーエンジン車を作り続けることになります。
マツダによるモータースポーツへの参加、その中でもル・マン24時間レースとの関わりは、1970年代から始まります。本格的な参戦としては、1973年のマツダロータリーエンジンを搭載したシグマMC73から。その後不参加の年もありましたが、1991年に至るまでロータリーエンジン・サウンドをサルト・サーキットに響かせ続けることになります。ル・マン参戦車としては1988年のマツダ767から4ローターエンジンとなり、1990年の787を経て、その改良型、787Bの1991年総合優勝へとたどり着くことになります。
1991年のル・マンはレギュレーションの変更により、ロータリーエンジンでの参戦が可能となる最後の年でした。その最後のチャンスに、ワークスカラーの787と787B、そしてレナウン・チャージのグリーンとオレンジに彩られた787Bの3台で参加したマツダは、メルセデスC11やジャガーXJR-12といった強力なライバル勢を退け、レナウンカラーの55号車が総合優勝を、ワークス18号車が6位に入る快挙を成し遂げるのでした。
【キット概要 】
■ホワイトメタル、エッチングパーツ、シルク印刷デカール、バキュームパーツ等を使用したマルチマテリアルキットです。
■91年LM総合優勝を果たしたレナウンカラーの55号車と、6位に入ったマツダワークスカラーの18号車、その2バージョンをラインナップ。
■モデルは1/12スケールで培ったディテールの再現と組み立てやすさのバランスを考慮した設計。
■フロント/リアカウルは脱着が可能で、完成後も内部構造を見ることができます。
■ゴム製タイヤはメーカーロゴ印刷済み。
【 バリエーション 】
K658●Ver.B :
1991 LM 24hours #8 S.Johansson / D.Kennedy / M.S.Sala