[ キット概要 -Kit Details- ]
■レジン、ホワイトメタル、エッチング、シルクスクリーン印刷デカール、ゴムパーツ、アルミ挽き物、各種コード類等をふんだんに使用したマルチマテリアル・キットです。
■J.アレジが初優勝を飾った1995年カナダGP仕様をモデル化しました。アレジと共に95年シーズンを戦ったG.ベルガー仕様も選択できます。
■ホイールはアルミ挽き物製でゴールドアルマイト加工済。他にもエンジンファンネル、給油口やホイールロックナットもアルミ挽き物製。
■各種パイピング、チューブ、シート地等、マルチマテリアルでパーツ化し、リアルさを追求しました。
■ボディカウルとノーズは車体から脱着が可能。完成後も内部構造を見ることができます。
■スポンサーロゴデカールの他に、ウイング・モノコック等に使用するカーボンデカールを同梱。デカールはカルトグラフ製。
■ゴム製タイヤはメーカーロゴ印刷済。
1983年を最後にF1コンストラクターズタイトルから遠ざかっていたフェラーリは、90年代に入っても苦戦が続き、91年にアラン・プロストが去った後のチームの浮上をジャン・アレジに託します。また、元フェラーリのデザイナーだったジョン・バーナードが復帰し、彼の手によるニューマシン、"412T1"が1994年に投入されました。412T1は94年サンマリノGP以降のレギュレーション変更に対応した改良型、"412T1B"へと改修され、成績は徐々に上向き始めます。
そして迎えた翌95年シーズン、この年のグランプリを戦ったバーナード設計のニューマシン、それが"412T2"です。412T2は、その当時の空力トレンドだったハイノーズを採用せず、古典的なローノーズを採用し、フェラーリ伝統の12気筒エンジンを搭載したコンサバティブなマシンとしてサーキットに登場しました。それでも412T2はウィリアムズやベネトンといった2強に次ぐ速さを見せ、フェラーリの地元イタリアGPでも一時アレジとベルガーによるワンツー走行を見せるなど、前年後半からの好調さを維持していました。
そして第6戦カナダGPでは、その日が誕生日だったJ.アレジがF1初優勝を飾ります。その勝利は様々な意味で印象的な一勝となりました。フェラーリ伝統の12気筒エンジン最後の勝利であり、ジル・ヴィルヌーヴ時代から続くフェラーリのエースナンバー"27"での最後の勝利、そのヴィルヌーヴの名を冠するサーキットでの勝利..この年フェラーリ唯一の勝利となったカナダGPでの優勝は、ある意味伝統の終焉を象徴する勝利だったのかもしれません。
この翌年、アレジはチームを去り、チャンピオンカーナンバー"1"を携えてミハエル・シューマッハが加入、搭載エンジンも伝統のV12からV10へと変更されます。それ以降、フェラーリは低迷の時代を終え、栄光の新時代を迎えることになるのです。