受注製作品になります。ご注文より2ヶ月程御時間を頂戴いたします。1978年以後不振のどん底にあったマクラーレンは1980年、ロン・デニス率いるF2チーム「プロジェクト4」と合併してチーム体制を一新した。そしてロン・デニスが連れてきたデザイナーがジョン・バーナードでした。バーナードが新生マクラーレンで製作した第1作目のマシンが今回製作したMP4/1です。ドライバーはベテランのジョン・ワトソンと、新人のアンドレア・デ・チェザリスでした。
MP4/1はDFVエンジンを積むスタンダードなウィングカーではありますが、モノコックを従来のアルミハニカムではなくカーボンファイバーで製作すると言うその後のF1歴史を変えた画期的な構造を採用していました。カーボンをモノコックの素材として使用する研究は他のチームでも行われていましたがモノコック全体にカーボンが使用されたのはMP4/1が初めてになります。同年にロータスも88でカーボンファイバー製モノコックが採用しましたが、こちらは単に素材を置き換えただけでシェルとバルクヘッドは従来と同じようにリベット留めされていました。その点MP4/1はバルクヘッドも一体で整形されていたため軽量かつ剛性も高かったためその後のカーボンモノコックの主流となりました。
1981年第MP4/1はワトソンの手によって第7戦スペインGPで3位、第8戦フランスGPで2位を獲得。さらにマクラーレンとワトソンの地元である第9戦イギリスGPでチームに3年ぶりとなる勝利をもたらしました。
最近のタメオキットのメタルの抜きはスジ彫りも細くクオリティは高いのですが、本モデルではさらに細く深く彫り直しています。コックピットはメーターパネルやスイッチ類をディティールアップ、シートベルトは布製に交換、ミラーは鏡面を埋め込んでいます。ミラーはシールドに接着するのではなく裏側からピンで留めています。キットではファンネルメッシュの下にあるべきファンネルは省略されていますが、ファンネルを埋め込みメツシュ越しにファンネルが見えるように加工しています。ギヤボックスにはオイルラインを追加してディティールアップしています。ホイールにはエアバルブも追加等、弊社専属モデラー猪木 俊明が徹底的に作り込んでいます。