MP4/5Bは前年のMP4/5の発展型ですが、主に空力部分がリファインされています。特にデュフューザー形状も大幅に見直され、その独特な形状から「「バットマン・デュフューザー」の名称で呼ばれました。ラジエターアウトレットの形状が見直され、サイドと言うより後方に排熱する形状にりました。が、空力に関してはベネトン、レイトンハウス、ティレル等のマシンからは大きく劣っていました。最大の武器はやはり当時最強と言われたホンダV10エンジン、パワーを頼りに思いっきり立てた前後のウイングによるダウンフォースに頼っていました。角度を立てたウイングは別名「マルボロの看板」と揶揄されるほどでした。
本モデルはデビュー戦のアメリカGPで優勝したMP4/5Bを再現しています。いつも通りスジ彫りは細く深く彫り直し手います。バットマンディフューザーやカウルのエッジは薄く削り込んでいます。インダクションポッドの開口部も深く彫り込んでいます。ミラー面に鏡面埋め込み、シートベルトは布製に交換、エアバルブ追加と細部もディティールアップしています。マルボロレッドはもちろん塗り分け、デカールや塗り分けの段差が全くないように徹底的に研ぎ出しています。製作は弊社で20年以上専属モデラーを勤める多田 道一です。